日本機械学会の計算力学部門「優秀技術講演表彰」を受賞

2019年04月09日

賞の概要

当社は、2018年11月徳島県徳島市で開催された日本機械学会の第31回計算力学講演会(CMD2018)にて研究発表を行ない、計算力学部門の「優秀技術講演表彰」を受賞しました。

 ※日本機械学会は創設から120年を超え、総会員数約35,000人の一般社団法人で日本最大級の学術専門家集団です。

優秀技術講演_賞状.jpg

発表内容

タイトル

閉塞型イヤシミュレータと実耳形状モデルの有限要素法解析

Finite Element Method Analysis of Occluded-Ear Simulator and Natural Human Ear Canal

 

 

発表概要

閉塞型イヤシミュレータについて、音響伝達経路での空気粘性による減衰を考慮可能な定式化を用い、有限要素法で周波数領域の数値解析を行いました。また、実現象との比較のため、18名分の実耳の音響特性を測定、さらに実耳のCT画像データより3次元の実耳形状モデルを作成し、有限要素法による数値解析を行いました。最後にそれぞれの音圧周波数特性を比較検証しました。

 

イヤシミュレータ使用イメージ.jpg

実耳測定手法.jpg
イヤシミュレータ使用イメージ 実耳測定手法
   

実耳形状モデル作成イメージ.jpg

それぞれの音圧周波数特性.jpg
実耳形状モデル作成イメージ それぞれの音圧周波数特性

 

その結果、中高域のピーク・ディップの生じる周波数と実耳道長さは相関が強いこと、また、中低域の特性は耳道形状との相関が強いことがわかりました。さらに、閉塞型イヤシミュレータの高域ピークは音圧が過大評価される傾向があることなどが把握できました。

 

受賞者

笹島 学(SP事業本部 スピーカ第3技術部 音響技術開発課)

※共著者:胡 月(SP事業本部 スピーカ第3技術部 音響技術開発課)