日本機械学会の計算力学部門「優秀技術講演表彰」を受賞

2025年01月17日

賞の概要

当社は、2024年10月に宮城県仙台市で開催された日本機械学会の第37回計算力学講演会(CMD2024)にて研究発表を行ない、計算力学部門の「優秀技術講演表彰」を受賞しました。

※日本機械学会は創設から120年を超え、総会員数約31,000人の一般社団法人で日本最大級の学術専門家集団です。

賞状.png

発表内容

タイトル

CFDシミュレーションによるスピーカのバスレフポート形状の最適化



発表概要

バスレフポートを備えるスピーカシステムにおいて、特に大入力での低音再生時にいわゆるポートノイズが発生することがあります。現象を把握しより合理的にポートノイズを抑制するため流体可視化実験と数値流体力学シミュレーションによる解析を行ったうえでポート開口形状の最適化を行いました。最適化には応答曲面法を用い目的関数としては速度勾配テンソルの第2不変量を用いました。さらに実際に各形状の実部品を試作しポートノイズの発生を音の測定実験で比較検証しました。



流体可視化実験.bmp

picture2.png

流体可視化実験



可視化実験結果とシミュレーション結果



渦発生のイメージ.bmp

各開口部形状の速度勾配テンソルの第2不変量.bmp
渦発生のイメージ 各開口形状の速度勾配テンソルの第2不変量



その結果経験値の有効性が確認されたとともにより有効な形状を検討するための研究手法が得られました。特に速度勾配テンソルの第2不変量を渦発生の評価指標として利用することと周期加振時の乱流解析手法の確認により数値的基準を根拠とした研究開発が可能となりました。



受賞者

笹島 学(技術本部 開発部)

※共著者:胡 月(技術本部 開発部 開発2課)、内田 善照(技術本部 開発部)