日本機械学会の計算力学部門「優秀技術講演表彰」を受賞
賞の概要
当社は、2024年10月に宮城県仙台市で開催された日本機械学会の第37回計算力学講演会(CMD2024)にて研究発表を行ない、計算力学部門の「優秀技術講演表彰」を受賞しました。
※日本機械学会は創設から120年を超え、総会員数約31,000人の一般社団法人で日本最大級の学術専門家集団です。
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発表内容
タイトル
CFDシミュレーションによるスピーカのバスレフポート形状の最適化
発表概要
バスレフポートを備えるスピーカシステムにおいて、特に大入力での低音再生時に、いわゆるポートノイズが発生することがあります。現象を把握し、より合理的にポートノイズを抑制するため、流体可視化実験と数値流体力学シミュレーションによる解析を行ったうえで、ポート開口形状の最適化を行いました。最適化には応答曲面法を用い、目的関数としては速度勾配テンソルの第2不変量を用いました。さらに、実際に各形状の実部品を試作し、ポートノイズの発生を音の測定実験で比較検証しました。
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流体可視化実験
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可視化実験結果とシミュレーション結果
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渦発生のイメージ |
各開口形状の速度勾配テンソルの第2不変量 |
その結果、経験値の有効性が確認されたとともに、より有効な形状を検討するための研究手法が得られました。特に、速度勾配テンソルの第2不変量を渦発生の評価指標として利用することと、周期加振時の乱流解析手法の確認により、数値的基準を根拠とした研究開発が可能となりました。
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受賞者
笹島 学(技術本部 開発部)
※共著者:胡 月(技術本部 開発部 開発2課)、内田 善照(技術本部 開発部)