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分析室

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多方面からパーツのデータを集める場所

フォスター電機本社の2Fには、スピーカ製品を構成する部品や材料の特性や性能を調べるための施設「分析室」が存在します。スピーカの部品作りから組み立て、試聴といった全工程を自社で行うことから、分析室の用途も多岐に渡ります。開発設計部門では、主にスピーカ製品の振動モード計測や、構成する部品の性能評価、材料の物質特性や温度特性などの性能測定や分析を行います。具体的には「組み立てに使う接着剤の強度測定」や、「複雑な形状をした部品の寸法測定」などの評価が行えます。一方品質保証部門では「使用する材料や表面処理が環境規制に反していないか」「市場で発生したトラブルの真因追及」などの視点から製品や部材を調べます。活動分野によって使う設備や分析対象は異なりますが、分析室は新たな製品や技術の開発活動を支えています。

分析に特化したあらゆる設備がそろう

分析室の設備の中で、特に注目すべき機材がいくつかあります。例えば「DMA(動的粘弾性測定装置)」は極低温や高温の環境下における材料素材や接着剤の物性変化を数値化する機械です。主に、温度変化の激しい環境にさらされる車載スピーカ用部品の測定などに使われます。

また、自社で独自開発した設備も存在します。「振動リード型物性測定装置」は振動の伝搬速度や減衰率を数値化測定できる機械で、振動板材料がスピーカに適合するかを判断できます。ここまで細かく分析する企業は少ないですが、これらの設備を使うことで、より良い音を生み出す振動板材料の開発が実現できます。

自社の技術提案や主張に根拠を与える

この施設で得られるデータは、内製部品の性能評価を具現化する「証明書」に近く、お客さまへ技術提案や説明を行う際の心強い味方となります。また、自社に分析専用の施設を作り、多角的に測定・分析を行うことで、膨大な技術データが蓄積されます。このデータは、開発分野では新たな材料や部品の開発に使われ、品質保証分野ではトラブルの未然防止などに役立てられます。

FACILITIES

音のスペシャリストが集う場所