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振動板実験室

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音に個性をのせる「振動板」が主役の場所

「振動板」とは、振動を通して音を発生させる部品を指し、すべてのスピーカに搭載されています。この部品の性能が音質に大きく影響を与えることから「音に個性をのせる、スピーカのキーパーツ」ともいえます。

フォスター電機本社の1Fにある「振動板実験室」では、振動板を原材料から生み出すための設備がそろい、振動板を構成するパーツの測定・分析・試作などが行えます。日々の引き合い活動はもとより、新材料やそれを製造するための新たな工法開発、水や二酸化炭素削減などの環境配慮を目的とした開発活動にも使われます。音質のほか、パーツの信頼性、量産性など、振動板の細かい性能を作り出すための部屋です。

音の個性をワンストップで生み出す

振動板は、大きく分けると「胴体」と「エッジ」という部品から構成されています。特に「抄紙(しょうし)」技術で作られる紙製の胴体は、抄紙過程で材料や配合比を少し変えるだけで音が変わる、非常に重要な部品です。

振動板が生まれる過程は和紙の制作に似ています。振動板の胴体を作る際はまず目標とする音質や性能から木材パルプの種類や羊毛などの副材を適切な原材料から選び、それを繊維状に分解して調合します。次に「叩解(こうかい)機」で繊維同士を絡みやすくする工程を経て、染色材や撥水成分を加え、抄紙濃度の調整を行います。できた材料を抄紙機で抄(す)き、パルプの脱水や熱成形で乾燥させ胴体ができあがります。その後、胴体はウレタンフォームや発泡ゴムなどの素材から作られたエッジと接着剤で貼り合わせます。

振動板実験室には、一連の開発、設計、品質保証の工程をワンストップで行える設備が整い、さらにその先の量産工程を見据えた機器までもが完備されています。

振動板のあらゆる要素を自在にカスタマイズできる

振動板を原材料から作る企業は決して多くありませんが、フォスター電機では創業当時より音質にこだわり、さまざまな要求に、正確に、かつ迅速に応えるために振動板を開発する専門施設とノウハウを有しています。この部屋で振動板を構成する要素をカスタマイズし、試行錯誤を重ねた結果が、お客さまの望む性能の実現につながります。また社員研修時に、この施設の設備を活用することで、社員の「音」への関心と認識をより深め、お客さまへ素晴らしい「音」を提供する活動につなげられます。

FACILITIES

音のスペシャリストが集う場所