マテリアリティ

マテリアリティの特定について

事業環境の変化や近年高まる情報開示の透明性に対する要請に対応するため、2024年に従来のESGマテリアリティを見直し、財務と社会・環境の両側面から再評価を行いました。

特定方法については、「自社が社会・環境に与える影響」および「社会・環境課題が財務に与える影響」の二つの視点から重要課題を特定するダブル・マテリアリティの考え方を採用し、分析に基づいた根拠をもとに当社が優先すべき重要課題を明確にしました。また、経営戦略との整合性を図るため、経営方針や中期事業計画の方向性を反映し、従来のESGマテリアリティに事業領域(B)を加えた「B+ESG領域」でマテリアリティを設定しました。これにより、経営とサステナビリティ(持続可能性)双方を中核に据えた取り組みを進め、企業価値の向上と長期的な成長戦略のさらなる強化と推進を図ります。

マテリアリティ特定プロセス

(1)バリューチェーン調査

バリューチェーン全体における事業と社会・環境との関係を洗い出し、課題を抽出

(2)ステークホルダー調査

主要なステークホルダーが抱えている課題や関心、自社に対する期待を分析し、課題を抽出

(3)メガトレンドの把握

今後の事業環境に大きな変化を及ぼす主要なメガトレンド(2040年までの時間軸)を分析し、課題を抽出

(4)経営・事業分析

経営方針、中期事業計画等社内文書を分析し、自社の将来計画に含まれる課題を抽出

(5)財務および社会・環境への影響評価
(ダブルマテリアリティ視点での評価)

抽出された課題を整理・集約したうえで、部門横断的なメンバーにより、「自社が社会・環境に与える影響(インパクト)」と「社会・環境課題が財務に与える影響(リスク・機会)」に対して、規模や発生可能性等の観点から影響度の大きさを評価

(6)マテリアリティ最終化

B+ESG各分野の担当者と責任者が参加するサステナビリティ委員会で検討を重ねたのち、取締役会で審議を行い承認

マテリアリティ・マトリックス

当社のマテリアリティ

B(事業)

対応するSDGs
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
選定の背景

当社のビジョンにも掲げられている、最も中核的なテーマの一つです。当該分野における取り組みの成果は収益への直接的な影響に加え、他事業への展開可能性を含めた将来的なビジネス機会の創出という点でも、重要な意味を持ちます。

対応するSDGs
  • 11 住み続けられるまちづくりを
選定の背景

EV・HV等の次世代自動車の普及に伴い、車両接近通報装置(AVAS)用スピーカの需要が急速に拡大しています。交通安全への社会的貢献が期待できると共に、当社の主力製品の一つとしてOEMビジネスを含む事業拡大や収益向上が見込まれる重要な分野です。

対応するSDGs
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう
選定の背景

お客様との協働を通じて、自動車のハイブリッド化やEV化、ロボティクスなどの新技術に対応し、共に高付加価値製品を開発することは、事業成長の原動力となります。このようなパートナーシップによる価値創造を通じて、持続的な企業価値の向上を実現していきます。

対応するSDGs
  • 8 働きがいも経済成長も
選定の背景

安定した収益確保が株主への適切な利益還元に繋がると共に、グローバルに展開する中で現地社会への経済的貢献にも寄与すると認識しています。

E(環境)

対応するSDGs
  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
選定の背景

気候変動に伴う自然災害の増加により、サプライチェーンの停止や社会混乱といったリスクが懸念されており、バリューチェーン全体での温室効果ガス排出削減を中心とした気候変動対策の重要性が一層高まっています。また、欧州を中心に高まる環境対応製品への要請に応えていくことは、サーキュラーエコノミー時代における重要な取り組みであると認識しています。

対応するSDGs
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 14 海の豊かさを守ろう
  • 15 陸の豊かさも守ろう
選定の背景

工場での化学物質や水資源の使用、廃棄物の発生は環境負荷を高め、地域の生態系にも影響を与える可能性があり、法的・社会的リスクを伴います。また、欧州を中心に再生材料の使用要求が強まる中で、サーキュラーエコノミーへの対応は今後の事業継続にとって不可欠です。

S(社会)

対応するSDGs
  • 8 働きがいも経済成長も
選定の背景

理念の浸透と人財育成は、当社の価値創造と競争力の礎であり、中長期的な企業成長や持続可能な経営に大きな影響を与えます。また、技術承継やグローバル人財の育成は、当社の今後の成長にとって重要な資本であると認識しています。

対応するSDGs
  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 5 ジェンダー平等を実現しよう
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 16 平和と公正をすべての人に
選定の背景

社員のウェルビーイング(心身の健康・幸福感)の向上は、企業にとって、生産性の向上、離職率の低下・人材定着、イノベーションの創出など、さまざまな効果をもたらします。当社では、働き方改革やDE&I、安全衛生などの取り組みを通じて社員のエンゲージメントを高め、自発的な意欲と成長の機会を提供することで、ウェルビーイングの向上を目指しています。

対応するSDGs
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 16 平和と公正をすべての人に
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう
選定の背景

近年、人権や環境への配慮を含むバリューチェーン全体のリスク管理の重要性が一層高まっています。特に当社の様な幅広いサプライチェーンを持つ製造業においては、上流から下流に至るまでの各工程での責任ある対応が求められており、その重要性はさらに増しています。取引先からの要請や調査依頼も増加・高度化しており、企業として社内体制を整え、適切かつ迅速に対応することが不可欠となっています。

対応するSDGs
  • 12 つくる責任 つかう責任
選定の背景

当社の車載関連製品は人命に直結するため、安全性と品質の確保が最重要課題です。また、製品供給はお客様の生産ラインに直接影響を与えるため、調達先国の社会不安や材料費の高騰等、予期しない事態に迅速に対応できる体制の構築が不可欠です。

G(ガバナンス)

対応するSDGs
  • 16 平和と公正をすべての人に
選定の背景

不適切なガバナンス事案が発生した場合、当社の評価が低下するだけでなく、株主、お客様、サプライヤーをはじめとするステークホルダー全体に広範な影響を及ぼす可能性があるため、法令遵守と適切な情報開示を通じて、企業としての社会的責任を果たすことが重要です。

マテリアリティの取組について

B(事業)

マテリアリティ項目 サブ項目 目標(KPI) 2024年度取組状況
音と振動を通じた快適な空間・楽しさ・喜びの提供
- - 新中期事業計画は2025年4月より開始となるため、現時点では実績の掲載は行っておりません
安心・安全な社会の実現
- -
お客様とのパートナシップによる新たな価値の提供
- -
安定した収益確保による社会への経済的貢献
- -

E(環境)

マテリアリティ項目 サブ項目 目標(KPI) 2024年度取組状況
気候変動への対応
気候変動に対するレジリエンス向上
BCP訓練の実施

災害発生時における本社と拠点との合同BCP訓練の年1回の実施と課題の解消

  • 本社・静岡・大阪・伊賀合同BCP訓練実施
  • 初動プロセス・プレスリリースひな型完成
  • 拠点災害報告フォーマットを更新
温室効果ガス排出量の削減
Scope1&2の総排出量
2025年目標
30%削減
(2018年度比)
2030年目標
50%削減
(2018年度比)
38%削減
(2018年度比)
Scope3の総排出量
2025年目標
3%削減
(2018年度比)
2030年目標
15%削減
(2018年度比)
10%削減
(2018年度比)
エネルギー使用の効率化と再生可能エネルギー利用の促進 再生可能エネルギー比率の向上
再生可能エネルギー比率
10
資源循環型社会の実現への貢献による地球生態系保全
サーキュラーエコノミーの実現 105g未満に向けた軽量化技術を盛り込んだ自主開発品の製作完了 99.0gの自主開発品の製作完了により、2025年目標を前倒しで達成
環境対応スピーカ※1の採用率の向上・車載用環境対応スピーカの採用率(売上高比)
2024年度
20
2025年度
22
19.9
各国の環境法規制への対応と環境負荷の低減
新規モバイルオーディオ製品のうち 「トルエン不使用製品」の比率
100
100
(新規立上げ4機種のうち4機種とも達成)
自然生態系の保護と回復 事業活動と生物多様性との依存度・影響評価を検討 他社事例を基に対応を検討
  1. ※1環境対応スピーカ:VOC削減、半田低減、ドライプロセス採用等の環境配慮要素を一つでも含んでいるスピーカ

S(社会)

マテリアリティ項目 サブ項目 目標(KPI) 2024年度取組状況
理念の浸透と人財育成
-
新規雇用従業員への理念浸透教育実施率(本社)
100
89
従業員一人当たりの年間研修時間(本社)
35.0時間以上
33.4時間
全社研修有効性評価・満足度の平均スコア(本社)
85以上
85.5
従業員一人当たりの研修費用(本社)
70,000
62,488
社員の
ウェルビーイング向上
従業員のエンゲージメントの向上
エンゲージメント調査のポジティブ回答をした従業員の割合(本社)
76.0%以上
78.5
労働安全衛生の推進
重大結果に繋がる労働関連の傷害件数※2
0
0
働きがいのある/働きやすい職場づくり
従業員一人当たりの総労働時間(本社)
月平均158時間以下
159.7時間
特定保健指導・健診事後措置面談受診率(本社)
80
84.4
定期健康診断受診率(本社)
100%維持
100
介護離職者比率(本社)
0%維持
0
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進
女性管理職比率(本社)
2025年度30
13.7
(2025年3月31日現在)
13.9
(2025年4月1日現在)
海外人財比率(本社)
2025年度30
11.9
障がい者雇用率(本社)
法定雇用率2.5%を上回る
3.1
男性の配偶者出産休暇取得率(本社)
100
100
男性の育児休業取得率(本社)
70
125
人権への理解向上と侵害防止
DE&I教育・人権教育・ハラスメント研修の受講率(本社)
100
実施された研修
ハラスメント防止セミナー
100
管理職ダイバーシティマネジメント研修
93.8
女性のキャリアに関する座談会実施
バリューチェーンにおけるサステナビリティ推進
-
重要サプライヤー※3CSR自主アセスメントの実施率
100
100
重要サプライヤーCSR適合率※4
100
100
責任ある鉱物調達調査におけるサプライヤーからの回答回収率
既存
サプライヤー
99%以上
新規登録
サプライヤー
100
既存
サプライヤー
99
新規登録
サプライヤー
100
製品の安全・品質および安定供給の確保
製品の安全性
受注から量産までの未然防止活動による重大クレーム※5発生
0
0
製品、サービスの品質の確保
顧客満足度「Aランク」率※6
95%以上
97
製品の安定供給
目標のスピーカ在庫回転率を達成
本社
4回転/年
米国拠点
4.8回転/年
欧州拠点
3.6回転/年
本社
3.4回転/年
米国拠点
6.3回転/年
欧州拠点
3.8回転/年
  1. ※2重大結果に繋がる労働関連の傷害(high-consequencework-relatedinjury):死亡、または6ヶ月以内に労働者が傷害前の健康状態に完全に回復することができないか、または回復しないと予想される傷害をもたらす労働関連の傷害
  2. ※3重要サプライヤー:当社の調達金額80%に該当する上位サプライヤー約50社
  3. ※4CSR適合率:CSR自主アセスメント評価点66%以上を達成しているサプライヤーを適合とする(65%以下は不適合)
  4. ※5人命・財産・環境、経営等に重篤な影響を与える不具合
  5. ※6「Aランク」率:顧客満足度の評価にて指摘や改善要求等なく要求を満足できているステータス

G(ガバナンス)

マテリアリティ項目 サブ項目 目標(KPI) 2024年度取組状況
ガバナンスの強化によるステークホルダーからの信頼の維持・向上
コンプライアンスの徹底
コンプライアンス・テストおよびコンプライアンスアンケートの回答率
100%維持
100
内部通報制度の周知率
100
100
コンプライアンス研修の実施と満足度
5段階中平均4以上の確保
平均4以上
リスクマネジメント態勢の充実 リスクアセスメントに基づくリスク・危機管理の体制・運用の改善
  • 海外拠点毎にリスク・コントロールマトリックスによるリスクの抽出を実施し、リスクの網羅性と即応力を向上
  • トップリスクおよびリスクトピックスの展開により、予見可能なリスクの検証と責任部門および対応状況を把握し、リスク・危機管理の体制・運用を改善
重要項目※7のモニタリングを実施し、各項目の対応策年度内完了率
100
100%対応
ITガバナンスの強化
情報セキュリティに関する重大な事故
0
0
知的財産の管理と活用 知的財産マネジメントサイクルの高度化
埋もれている重要発明の発掘プロセス強化
  • 知的財産管理技能検定ゼミの開催
  • 発明発掘実践OJT教育の実施
  • 技術部門とのブレインストーミング定例の定期開催
  1. ※71. グローバルロジスティクス体制の展開構築
    2. BCP体制の検証とグローバルの継続
    3. サプライヤーの事業継続性の管理
    4. グローバルベースでの情報セキュリティ管理体制の強化
    5.その他期中に生じる事象から予見するリスク