VOICES 03

優れた技術力を共有し、 音作りの指針となる 「音質キャパ見本」

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BACKGROUND

フォスター電機では、スピーカの性能に大きく影響する主要部品を内製しています。
特に音の決め手となる「コーン紙」の内製能力は、長い歴史の中で積み重ねられてきた
技術と経験により、フォスター電機の大きな強みとなっています。
そんなベテラン技術者達が持つノウハウを「音作りの地図」として具現化し、広く共有したい。
その想いが「音質キャパ見本」プロジェクトのきっかけとなりました。
この記事ではプロジェクトに込めた想いと、今後の展望に迫ります。

SHIMPEI SUZUKI

鈴木 真平

第2技術部 スピーカ設計2課 主査

担当業務:海外自動車メーカ用純正スピーカの開発を担当。顧客からの高度な要求の対応や、新しい「スピーカの価値」を提案している。
※インタビュー社員の所属、役職は撮影当時のものです

部品の内製能力こそ
フォスター電機の強み

フォスター電機はスピーカを始めとする音響デバイスを製造しており、スピーカを構成する部品、中でも音作りに大きな影響を与える部品、コーン紙も自社で製造しています。スピーカの心臓部とも言える部品を内製する事で、求める音を作り上げる事が出来るのが強みです。
コーン紙にはその材料の組み合わせによって、無限とも言える程のバリエーションを持たせることが出来ます。そのバリエーションを分かりやすく分類し、お客様にはフォスター電機の音質対応能力を体感して頂ける。かつ社内の技術者にとっては音作りの地図となる、それが音質キャパ見本です。

コーン紙を自由自在に調合して、
理想の音を実現

コーン紙は素材である紙の調合によって、驚くほど音が変化します。その調合を自由自在に整え、理想の音を実現する。これがフォスター電機の強みに繋がります。
しかし若手技術者にとっては、調整の自由度が高過ぎるため、「逆に望んだ音を実現するのが難しい」という悩みがありました。
そうした課題を解決し、お客様もすぐに視聴できる環境を整えるため、ベテラン技術者たちの頭の中にある「調合レシピ」を実物化。これにより、誰でも手に取って体感できるようになりました。

見本を準備することで
「求める音を達成する能力」を伝える

コーン紙の調合と一口で言っても、実際にはその特性を決める柱となる主材、主材を補い性能を向上させる副材、繊維の結合しやすさを表す叩解度、防水性の向上や着色を行う薬剤など、複数の要素を管理する必要があります。
そのため、これらの要素を実物として体感できる見本を事前に準備することで、お客様に対してフォスター電機の「求める音を達成する能力」を共有できるようになりました。

さまざまな部品を調和させて、
最高の音を届けられるのが魅力

スピーカの音質に影響する部品は、コーン紙以外にも、ボイスコイルや磁石など多くあります。これら全てを調和させ、よりよい音を届ける。それが部品をも製造しているフォスター電機の魅力です。
今後はこれらの部品にも見本を用意することで、さらにフォスター電機の優れた製品と技術力を共有。理想の音を実現して、お客様により良い音をお届けしたいと考えています。