VOICES 04

フォスターの強みを生かした 「スピーカー工作教室」が 高評価

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BACKGROUND

教育にスピーカーづくりを取り入れたフォスター電機の「スピーカー工作教室」。
ものづくりに触れながら、さまざまな知識を学べる工作教室では、使用部品を調達できるフォスター電機の強みが生かされています。
この教室は、ブランド認知向上や、若者へのオーディオ啓蒙活動としてスタートした活動で、
多くの人に「スピーカーっておもしろい!」と、その魅力を伝えています。
今回の記事では、そんなスピーカー工作教室を通じた今後の展望を語ってもらいました。

YUTA TAMAKI

玉置 裕太

フォステクスカンパニー 技術部

担当業務:スピーカーの開発・設計の傍ら、スピーカーの楽しさを伝えるため、講師として各地で工作教室を実施している。
※インタビュー社員の所属、役職は撮影当時のものです

作りながら学ぶことで、
頭の中で知識が繋がる感覚を
知ってもらう

スピーカーづくりが教育に役立つと思った理由は2つあります。1つ目は「製品の中に電気・磁気・物理(振動)・音響が詰まっている」という部分で、複数の分野を同時に学習できます。そして2つ目は、その集約されている知識を「工作しながら学べる」というポイントです。
作りながら学ぶことで、自分の頭の中でそれぞれの知識が繋がっていく感覚や構造を理解したときの「ハッとする感動」を得られます。
それに、こうした教育ではフォスター電機の特色を最大限に活用できます。特色というのは、フォスター電機がスピーカーメーカとしては珍しく、部品の内製能力を持っていること。なので、自分たちで教育に使用するパーツを準備できます。
実際に、その能力を生かすことで教育現場でも取り扱いやすいキットを作製できました。これはフォスター電機だからこそ実現したと思っています。

大学の満足度アンケートでは
圧倒的な差で1位

この教育プログラムは、スピーカーユニットを使った理科教育ですが、幅広い年齢に対応しています。内容は対象年齢に合わせて変更し、スピーカーづくりからメカニズムの解説などのほか、大学生の場合は、より専門的な内容で知識を深めてもらえます。
教室にはこれまで1,000人以上が参加。評価も高く、ある大学で実施した満足度アンケートでは、圧倒的な差で1位となりました。
それに科学技術館でのスピーカー工作教室も応募倍率6.2倍と好評です。

本物のスピーカーを使って学べる。
リアリティのある学びが魅力

高評価の理由は、ほかの教材と違いスピーカー製作が「ホンモノ」だからだと感じています。使用する部品は全て本物なので、完成すれば「ホンモノのスピーカー」として使えます。こうした「本物を使って学べる」というのが大きな特長です。
それに、先ほど少し触れた「学ぶ楽しさ」についても、「これまで座学で学んだ一つひとつの知識が繋がっていき面白かった」という声が多く届いています。

将来的には
「全ての人が通る教育プログラム」を
目指す

今後は、講義や教室などの活動を通して「全ての人が通る教育プログラム」に成長させたいです。そのためには、さまざまなプロセスが必要です。まずは、国内での認知度アップに力を入れ、本社を構えている東京都昭島市の地域貢献として、昭島市内の全中学校で実施しようと考えています。
また、SDGsも視野に入れ、カリキュラム化することで、誰でも教室を開催できるように体系化を図りたいです。
そして「Edu-port」というプログラムに応募して、海外の学校教育への導入と、将来的には「全ての人が通る教育プログラム」として工作教室を昇華させ、多くの人にスピーカーで聴く音楽の感動を届けたいと思っています。
1919年に発明されたダイナミックスピーカー。その誕生から約100年が経過し、品質や製造技術が発達した現代でも、基本構造は変わっていません。現在のスピーカーづくりには、先人達が積み重ねてきた技術と知識が受け継がれています。この技術を、もっと広く伝えていきたいです。